情報設計のための事前調査
まず最初に私がやったことは、リニューアル前のサイトのアナリティクスを確認することです。
その結果、「求人媒体(indeedなど)を経由してサイトを訪問するユーザーが大半」ということがわかりました。
(シェイクハンズ様は1日に大量の求人を出すため、それが広告のような役割となったと推測しています。)
また以下のエン・ジャパン株式会社様のアンケート調査(下記図1、図2)によると、
「応募したいと思う仕事があった時、応募する前に派遣会社のホームページを訪問しにいく」
という方が大多数であることがわかります。
(Q6で「はい」を選んだ76%のうち、73%の人がホームページを見る)
図1:応募前に派遣会社を調べるか否かの割合
図2:調べ方の手段に関するアンケート
「派遣会社選び」https://haken.en-japan.com/contents/enquete/202303/
次に派遣会社の決め方については以下のようにまとめられています。
1位群は
・気に入った仕事情報を持っているか
・会社の対応が良い
2位群は4通りに分かれています。
・応募後の連絡が早い
・Web上で登録や面談ができる
・就業前後のフォローがきちんとしていそう
・クチコミで評判が良い
図3:派遣会社の決め方
「派遣会社選び」https://haken.en-japan.com/contents/enquete/202303/
求職者から良い問い合わせを増やすためには1位群と2位群を充実させる必要があります。
今回の制作目的は、求職者から良い問い合わせを増やすことです。
それを達成するには、問い合わせに関連する「対応の感じが良さそう」「連絡が早そう」などの印象を抱かせる表現をすることが最良だと考えました。
ちなみに「気に入った仕事情報をもっているか」「クチコミで評判が良い」に関しては以下のようにまとまりました。
・気に入った仕事情報を持っているか
→求人媒体からの訪問が多い特徴と図1の「応募する前に」という点を考慮すると訪問時点でクリアされている可能性が高いため、情報の優先度としては低め。
・クチコミで評判が良い
→十分にクチコミが溜まっていなかったため、派遣スタッフさんが初任給をもらうタイミングで同時にクチコミの書き込みもお願いする施策を、Web制作とは別に並行して行う。
ペルソナ設計
上記の事前調査の内容とシェイクハンズ様が保持する実際の派遣スタッフ様の情報も使いつつ、以下のようにペルソナを組み立てていきました。
情報設計
ペルソナをもとに情報設計・デザインを以下のように組み立てました。
笑顔や人の温かみで、問い合わせを促す
- 求職者から見てメリットとなる情報を優先する
- あえてサイトのトップページに求人を載せることはしない
(訪問経路元の多くがIndeedを始めとした求人媒体である現状と事前調査(図2)の内容を考慮) - シェイクハンズ様の社員を紹介して、対応イメージを沸かせる
- 装飾としての見出しや英語を使うのをなるべく避ける(ターゲットの年齢幅が広いため)
- 全体的に角をとって丸みをつけ、優しい印象を残す
- イラストよりも人物の写真を使って温かさのイメージを強くする